重層的支援会議の実施から考える研修

昨日は池上会館にて開催された「令和5年度 複合課題対応研修 重層的支援会議の実施から考える多機関・多職種連携」に参加しました。主催は大田区福祉人材育成・交流センターです。複合課題研修は第5回目で、幅広い課題に対して、分野や組織に関わらず多機関が連携してチーム支援を行うために学ぶ機会です。会場には60名を超える参加者が集まり熱気があふれた場となりました。

大田区では、このようなニーズに対応するために縦割りの組織を横断したチームを編成し、大田区支援体制整備事業を実施、各地域福祉課の地域包括ケア推進担当が所管となります。

実施してきて見えてきたこととして、各機関によって対象者の見え方が違うことや、正しく世帯全体の情報を共有することが大事などあるようです。

講師の今井伸さん(十文字学園女子大学副学長・人間生活学部教授)によると、チームのメンバーには技術と知識はあるが価値・倫理に差があるため解釈に違いが出てくるとのこと。また、他機関と違って福祉的支援はエビデンスが薄く、ハンドメイド的な支援になりがちだと。その欠点を補うためにも、支援機関が同じ方向で同じ熱量をもって関わることが大事だと指摘しました。

グループワークでも、他機関の業務についての知識がないことのとまどいや、お互いの専門用語を理解できずその都度調整が必要などの声があがりました。ワークの時間が短く、どういうチームを目指すのかまで話し合えませんでしたが、これを機会にきたるべき実際の対応に向けて多機関との交流を深めていこうと思います。

レインボーズアパートメント仲池上はいずれ来る利用者の高齢化という課題があり、高齢者介護や医療など多機関と連携する場面が想像されます。その意味でも実践に役立つ研修となりました。

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