成年後見制度について考える研修

昨日は令和5年度第2回大田区障がい者グループホーム連絡会世話人研修会主催の「成年後見制度について考えよう ~グループホームの支援事例を通して~」に参加しました。成年後見制度とは、両親の高齢化など様々な要因で金銭管理や手続きなどの課題を抱えた方を支援する制度です。

今回は実際に同制度を利用している事例報告として、知的障害者グループホームからは社会福祉法人知恵の光会の廣田さん、そして精神障害者グループホームから社会福祉法人プシケおおたの有馬さんの報告がありました。

廣田さんからは制度を利用するグループホームとしてのメリットとして金銭管理や身元引受をしてもらえる点、デメリットとしては類型が保佐のため医療同意や各種署名ができない点が挙げられました。

有馬さんからは、ギャンブル依存や借金がある利用者と金銭管理をする保佐のあいだに、「お金を管理する邪魔な人」対「暴言を吐く人」という相手への不信感が生まれてしまう課題が挙げられました。

後半は、大田区社会福祉協議会おおた成年後見センターセンター長の岡田純子さんによる同制度の基本的な内容を伝える講演がありました。この中でおおた社協だよりにイラスト入りで紹介された事例が、実際に立ち会った岡田さんから具体的なエピソードも交え紹介されました。親なきあとに備えるまさに「8050問題」といえます。

実はこのモデルケースはレインボーズアパートメント仲池上のある利用者様の事例です。先日も後見人が月1回の金銭管理のため来訪されました。とても時間をかけながらゆっくりと利用者様との関係性をつくっていかれています。知的障害があるこの方にしてみれば、ある時から現れた後見人が自分にとってどういう人なのかを理解するのは、最初から簡単ではありませんでした。グループホームとしては、ご本人、ご家族様、後見人それぞれとの役割を分担しながら、そのあいだのハブとなれるよう支援を続けていきます。

おおた社協だより No.92 2022年7月 夏号.pdf

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