赤を感ずるということ

昼食の買い出しで近所のコンビニまで利用者のSさんに同行しました。おしゃべり好きのSさんととりとめのない会話を交わしながら歩いていたところ、「赤いのは紅葉?」。ふと上方を見上げるSさん。つられて視線を送ると、なるほど木々の葉が赤く色づいていました。そしてハッとしました。Sさんは視覚障害者ですが、うっすらと色を識別することができます。視界上方の赤がはっきりと感覚器官に入ってきたのでしょう。その驚きを「紅葉」という概念に結びつけて、発話したということでしょうか。その「赤」はどんな「赤」だったことでしょう。Sさん個別の「赤」だったのではないでしょうか。

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