【革工芸】

革工芸では皮に模様をつけるために刻印棒(こくいんぼう)という金属の道具を使います。長さは10cm程で先端にシンプルな図形が刻まれているものです。棒を片手で押さえて、上から木槌で叩いて、皮に印をつけます。

bou1_H132V165.jpg bou_H124V165.jpg ikeo_kawa1_bokasiH220V165.jpg ikeo_kawa2_bokasiH124V165.jpg

単純な作業に思えますが、やり直しができないので、細心の注意が必要です。

まず印の向きです。刻印が対称的でない図形の場合は、デザインに合うように棒の向きを合わせる必要があります。

次に刻印の濃淡。刻印棒を皮に垂直に当てて、均等な力で叩かないと、図形の印影に濃淡ができてしまいます。棒の押さえ方や木槌の持ち方、力加減、当てる角度、体の姿勢も影響します。

印と印の間隔も考えて打たなければなりません。例えばコースターでは刻印が外周に沿うように均等の間隔で打って行くのですが、これがなかなか難しいのです。刻印のラインが波打ったり、刻印どうし重なったり・・・失敗はよくあります。

coaster1H220V212.jpg coaster2H220V212.jpg coaster3H220V212.jpg

刻印は、左手と左手を同時に使うだけでなく集中力が必要な作業です。協調運動が苦手な子どもたちも革工芸を通して「力加減」や「指先の感覚」が養われます。集中力もついてきます。革工芸には「縫い」や「塗り」の工程もあり、たくさんの療育効果があります。

革工芸の魅力のひとつは手作りの良さでしょうか。他の人と同じ物をつくっても違いが出ます。パスケースや財布など実用的な作品を作って自分で使っている利用者もいます。長く使っていると手の油が染みて色合いも変わってきます。これも革の魅力ですね。土曜日の革工芸を楽しみに通ってくる利用者は多いです。社会人になっても続けている卒業生もいます。

レインボースターで革工芸を経験して生涯の趣味にしてみませんか?