「自立」に向けて支援する
弊社が福祉事業を始めたきっかけは、教育功労賞を受賞した障害児学級の元中学校教員の教えを民営化させ形にした、『就労に向けた放課後等デイサービス』としてサービス提供を開始した事が始まりになります。それが現在のレインボースターです。
その当時、共に働いていた教員も集まり、就労移行支援事業も立ち上がりました。その教員から指導を受けた多くの生徒は、企業に就労し定着しております。
それを実現する上で必要なことが、日常生活のリズムを整えることでした。生活面の安定があってはじめて、個人を伸ばす土台が出来るという教えでした。弊社のグループホームは、そうした教員の教えから事業化に至りました。
私たちは、障害児、障害者の可能性を見出し、『出来る』を増やしていっております。就労や自立につながるという目標を掲げ、日々の支援活動を行っております。
日常生活のリズムを整える
弊社の運営する障害者グループホームでは、自立、就労に向けて日常支援を行っておりますが、しっかりと仕事をする上での体調管理は基本となります。睡眠時間を確保することは重要です。夜遅くまで起きていると翌日の活動に影響が出てしまいます。また、体温計測やバイタルチェックなどで確認しています。
生活支援の中では、時間管理も大切です。食事の時間、入浴の時間、就寝の時間など集団生活が、実際の就労の場でも活きてきます。自立支援としての洗濯、掃除のサポート、食事の準備・片付け、金銭管理など。生活支援の中では、自立に必要なサポートが盛りだくさんです。その他、病院サポート、役所への必要書類のサポートなど。
生活リズムを整え、自分で出来ることを増やし、就労や自立に必要な要素が身についていきます。
一人暮らしへの段階的支援
一人暮らしを望まれる障害者の方は、多く居られます。自身で自立して生活できる様になっていくことは大切な事です。しかし、夜遅くまで起きていて日中活動に集中できない要因などになってしまわないことが重要です。
私たちの運営している障害者グループホームは、シェアハウスタイプの共同生活援助です。共同生活は、ルールを守り、規則正しい生活を送ることを目的としています。まずは、共同生活を送り、その上で、段階的に一人暮らしに向かう方が、良かったりするケースもあります。
現在、私たちの運営する障害者グループホーム レインボーズアパートメント武蔵村山やレインボーズアパートメント西糀谷では、独立支援棟を設置して一人暮らしに向かう途中段階をサポートして、段階的な支援を実施しております。
障害者の能力向上を意識した支援
障害理解を深める、という事が求められ、数々の研修があります。グループホームを運営していると、世話人さんが、どの様に接していいのかが分からず、何でもしてあげ過ぎてしまうことがあります。
その問題を解消するには、その元の考え方が、『障害者の能力向上を意識しているかどうか』を考えます。その上で、どれ位までが出来るのか?どこからが難しいのか?という視点を持ち、安全面を確保しながら、色々なことをトライしてみて、ご本人の能力を観ていきます。そして、少し難しい作業をトライして出来る様にアシストしていくことで、『出来る』が増えていきます。結果、『つき過ぎず、離れ過ぎず』の支援につながっていきます。
自分で出来る様になれているかを見守る時もあると思われます。出来た時は、共に喜び、難しい時は、サポートをする、その繰り返しが、支援となります。
金銭管理を身に付ける
お金の感覚を身につけていただく支援は重要です。お金を渡したら渡した分だけ使ってしまうという方も居られるからです。その為には、金銭感覚を身につけていくことが重要です。一緒にお小遣い帳を付け、間違いがないか、チェックしたりする支援を実施しております。自分たちが日々生活を営む上で、どれ位のお金が必要かを一緒に考えて、金銭管理が必要な方には、その日に使うお金を渡し、確認をしていきます。こうした事も、グループホームであるからこそ出来る日常支援となります。
私たちの生活支援のひとつに金銭管理という重要業務があります。食費、お小遣い、病院費用など、様々です。もうひとつ重要なのが、お小遣い管理です。これは、人それぞれで、自身で行うパターンもありますし、定額を決めて管理することもあります。浪費ぐせがある方もいます。そうした方はお小遣い帳を付けたり、記入のお手伝いをするケースも、様々です。
重要なことは、お金の出入りを理解できる様になることです。給料や工賃、年金、生活保護費などで得た収入を全て自由に使ってしまったら、家賃や光熱水費、食費や日用品費など、生活に必要なお金が出せなくなってしまいます。そうならないように、ホームでは金銭管理のお手伝いもしています。
障害者雇用を行う企業との連携、企業実習や就労訓練
東京都大田区西糀谷にて運営中の就労移行支援事業所レインボーワークスでは、障害者雇用を行う企業様と多くの直接的な連携を行っております。企業の障害者雇用ご担当者様と連携を強化することで、実際の現場をご確認させて頂きながら、数多くの企業実習を行います。企業実習とは、実際に企業で就労体験をさせて頂く事です。一般的には、企業実習の数は多くはありませんが、弊社事業所では、企業様にお願いをして、出来る限り多くの実習ができる様に進めております。そして、振り返りを行い、実務に近づけて行きます。こうした取組みも企業就労率を高めるひとつの手段と言えます。
事業所内でも、企業で行う仕事を想定しながら行うパソコン業務、事務作業など、実践の訓練を重ねることで、就労前から慣らしていきます。また、レストランの補助業務の訓練を行います。レストラン業務には、様々な大切な要素が組み込まれております。清掃、マナー、事務作業、厨房補助では手先を使う作業、時間管理など。多くの仕事に重要な要素が含まれているレストラン補助業務を今後本格的に稼働して参ります。
会社で戦力となる人材とは?
弊社は、障害者事業と合わせて一般の民間事業も営んでおります。戦力化する人材について考えますと、たとえ不器用であっても真面目に素直に仕事をこなしていく人材が最終的には強い戦力になっていきます。更に、その人の良い所を見つけ出し、そこに仕事が合えば、長く働ける人材となっていきます。
障害者雇用は、長く安定して働き続ける人材の宝庫であると同時に、将来的に戦力化する人材の宝庫とも言えます。その前提に生活面の安定があります。弊社が運営している障害者グループホームは、滞在型で入居の期限の制限がありません(介護前まで)。そうした環境で、心の安定感と生活のリズムをつくることが、安定した就労と長きに渡る定着には必要です。
地域との連携
私たちの運営する障害者グループホームは、東京都、千葉県にて展開しておりますが、どのホームも地域間連携を強化しております。自立や就労を支援することの方向性を大切に考えて頂ける関係の強化を図っております。一般的に私たちの生活は、誰と共にするかが、その人の未来に大きく影響を与えます。その為に、障害者と接している私たちは、障害者のステージを高める上でも、その重要性を理解し、日々の連携強化を大切にしております。